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愛知の小学生は理科が弱い?全国学力調査から見る、小5・小6のうちに固めたい理科の土台

学校や市から、
「全国学力・学習状況調査の結果について」
というお知らせが届いたことはありませんか。

平均正答率の表が並んでいて、
全国や愛知県との比較が書かれています。

読んだあと、こんなふうに思った方もいるはずです。

  • 理科が県の平均より低いと書いてあった。うちの子は大丈夫だろうか
  • 結果は分かったけれど、家で何をすればいいのか分からない
  • 理科は教えられないし、塾に行かせるほどなのかも判断できない

この記事では、愛知県の公式データを確認したうえで、

小5・小6のうちに固めておきたい理科の土台

をお伝えします。

結論から言うと、その土台は、理科の中ではなく算数の中にあります。

理科の土台は、算数の「単位・割合・グラフ」にある

中学の理科で差がつきやすいのは、用語の暗記ではありません。
次の3つの力です。

  • 単位(mL、g、cm³など、数の意味を考える力)
  • 割合・比(全体のうちの何%か、何対何か)
  • グラフの読み取り(選ぶ、読む、説明する)

この3つは、すべて小学校の算数で学びます。
小5・小6のうちに、算数と理科をつなげて固めておくと、
中学の理科で慌てずに済みます。

まずは、愛知県の結果を事実のまま確認しましょう。

愛知の小6の理科は、全国より低い?|県の公式データで確認

愛知県が公表している結果です。

令和7年度の小学校6年生の理科は、
愛知県の平均正答率が56%、全国が57.1%でした。

県の公表では、全国平均より低く、
成績上位層も少ないとされています。

令和4年度も同じ傾向でした。
愛知県は61%、全国は63.3%で、上位層が少なく、
中位層以下が多い傾向だったと分析されています。

さらにさかのぼると、平成27年度も、
小学校の理科は全国を下回っていました。

一方、中学校3年生の結果は異なります。

区分 愛知県 全国 県の公表での傾向
小6理科(令和7年度・平均正答率) 56% 57.1% 全国平均より低い、上位層が少ない
小6理科(令和4年度・平均正答率) 61% 63.3% 全国平均より低い、上位層が少ない
中3理科(令和7年度・IRTスコア) 521 503 全国平均より高い、上位層が多い
中3理科(令和4年度・平均正答率) 51% 49.3% 全国平均より高い

ここから分かることは3つです。

  • 差は小さい(令和7年度は1.1ポイント、令和4年度は2.3ポイント)
  • ただし、上位層が少ないという傾向が複数年で出ている
  • 中学校では、全国平均より高い

「愛知の小学生は理科が弱い」
と言い切れるほどの差ではありません。

けれども、「上位層が少ない」という点は、
見過ごさないほうがよいと考えます。

なお、令和4年度に小学校6年生だった学年は、
令和7年度には中学校3年生になっています。

その学年は、小6では全国平均より低く、中3では高い結果でした。

ただし、調査ごとに問題も尺度も違い、
同じ個人を追跡したものではありません。

小学校のときの差は、固定されたものではない、
という参考程度にお考えください。

県の平均に振り回されない|見るべきは「うちの子の今」

県の平均は、お子さん個人の実力を表すものではありません。
同じ愛知県内でも、地域によって結果は違います。

令和7年度の小6理科は、
名古屋市が57%で全国平均と同程度でした。

日進市は、国語・算数・理科のいずれも、
全国と愛知県の平均よりやや高い結果です。

つまり、
「愛知県の平均が低めだから、うちの子も不安」
とは限りません。

逆に、「平均並みだから安心」
とも言えません。

大切なのは、

お子さんが今、何でつまずきやすいのか

を見ることです。

そのヒントになるのが、次の3つの土台です。

中学理科で差がつく3つの土台|算数→小学校理科→中学理科のつながり

小学校の理科は、観察や実験が中心です。

中学に入ると、
そこに計算とグラフが加わります。

そのときに使うのが、算数の力です。

土台 算数での内容 小学校の理科での例 中学理科で差がつく場面
単位 単位換算、単位量あたり(「1あたり」) 水の量(mL)、重さ(g)、溶ける量(g) 密度(g/cm³)、電流(mA→A)、濃度
割合・比 割合、百分率、比 水の量と溶ける量の関係、てこの釣り合い 質量パーセント濃度、化学変化での質量の比、湿度
グラフの読み取り 目的に合うグラフを選ぶ、読み取る、理由を説明する 水温と溶ける量、ふりこの長さと時間 溶解度のグラフ、電圧と電流のグラフ、質量の変化のグラフ

※単元の学年配当は、教科書によって異なる場合があります。

具体例①|「単位」が、密度につながる

20cm³で54gの金属があるとします。

54g ÷ 20cm³ = 2.7g/cm³

「1cm³あたり何gか」を出す計算です。
算数の単位量あたり(「1あたり」)と、同じ考え方です。

この「1あたり」が分かっていれば、
中学の理科で出会う「密度」も、
新しい難しいものではなく、
算数の延長として受け止められます。

具体例②|「割合」が、濃度につながる

水80gに食塩20gを溶かした食塩水があります。

全体:80g + 20g = 100g
食塩の割合:20g ÷ 100g = 20%

中学で学ぶ「質量パーセント濃度」は、この計算の形です。

ここでよくあるつまずきが、

全体を「水の80g」だと思ってしまう

ことです。

「何を全体と見るか」
は、算数の割合でも同じように問われます。

具体例③|「グラフ」が、結果の読み取りにつながる

グラフは、ただ読み取るだけでは足りません。

目的に合うグラフを選び、
そこから分かることを、
理由とともに説明する

ことが求められます。

算数の全国結果にも、同じ弱点が出ている

ここまでの話は、算数の全国結果とも重なります。

令和7年度の算数の全国平均を領域別に見ると、
「数と計算」が62.3、「データの活用」が62.6でした。

これに対して、「測定」は54.8、「変化と関係」は57.5と、
低めです。

※「変化と関係」には、速さなど、異なる2つの量の割合が含まれます。領域の結果が、そのまま理科の力を表すわけではありません。理科につながる分野の手薄さを示す参考値として、ご覧ください。

グラフについても、課題が指摘されています。

  • 愛媛県新居浜市の分析(令和7年度・算数)では、
    目的に応じて適切なグラフを選び、増減を判断して理由を記述する問題の正答率が低いとされ、
    グラフのどこに着目したかを説明する活動が必要だと述べられています
  • 令和4年度の全国結果でも、目的に合う円グラフを選び、読み取った情報を答えることに課題があるとされました

グラフを「読む」だけでなく、
「選ぶ」「説明する」ところで、つまずく子が多い

ということです。

この力は、理科の実験結果を読み取る力と、そのままつながります。

今日からできる声かけ|算数の言葉で理科に触れる

ご家庭では、理科の知識を教える必要はありません。

算数の言葉で、身近な場面に声をかける

だけで十分です。

声かけの例

  • 料理で:「水200mLは、何Lかな?」(単位)
  • お菓子づくりで:「砂糖が全体の何%かな?」(割合)
  • 天気予報で:「このグラフ、何が分かる? どこを見てそう思った?」(グラフと根拠)

3問チェック|お子さんの土台を確かめる

次の3問を、お子さんに出してみてください。

答えだけでなく、「どう考えたの?」も聞いてみてください。

問1(単位) 1.5Lは、何mLですか。

問2(割合) 水80gに食塩20gを溶かしました。食塩は、食塩水全体の何%ですか。

問3(グラフ) ある日の気温は、9時が15℃、12時が21℃、15時が24℃、18時が19℃でした。
(1) 気温がいちばん上がったのは、何時から何時の間ですか。
(2) 気温の変化を見せたいとき、棒グラフと折れ線グラフのどちらが向いていますか。理由も言ってみましょう。

答え
問1:1500mL
問2:20%(全体は100g)
問3:(1) 9時から12時の間(6℃上昇) (2) 折れ線グラフ(変化の様子を見るのに向いているため)

結果の見方

お子さんの様子 読み取れること 次の一歩
答えも、考え方も言える 土台は身についている可能性が高い 数字や場面を変えた問題で確かめる
答えは合うが、説明があいまい 手順は覚えたが、意味は未確認かもしれない 「何を全体と見たの?」と聞く
問2で、全体を80gとした 割合の「全体」の見方が曖昧かもしれない 全体を図に描いて確認する
問3(2)で、理由が言えない グラフを選ぶ視点が未確認かもしれない 「何を見せたいか」から考える

目的は、できない部分を責めることではありません。

次にどこから確かめればいいかを、
見つけること

です。

小5・小6のうちに、算数と理科をつなげて固めませんか

県の平均は、お子さん一人ひとりの実力を表すものではありません。

けれども、中学の理科で
「単位・割合・グラフ」
につまずきやすいことは、多くの子に共通します。

小5・小6は、算数の割合や比、グラフを深く学ぶ時期です。

この時期に、

算数の学びを理科とつなげておく

ことが、中学での安心につながります。

小5・小6のうちに、
算数の「単位・割合・グラフ」を理科とつなげて固めるコースがあります。

半田市の学習塾、雙葉進学教室では、公式の暗記ではなく、
「なぜそうなるのか」を大切にした指導を行っています。

  • 県の結果を見て、理科が気になっている
  • 3問チェックをしてみたが、判断に迷った
  • 中学の理科に向けて、今のうちに何をすればいいか知りたい

そんなときは、お気軽にご相談ください。

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雙葉進学教室 塾長。 指導歴40年 / 教育学修士(数学教育)。 大阪・沖縄・愛知の塾、 東京の大手塾の海外校で指導。 ロンドン・NY・上海などで日本人の子どもの受験指導を経験。 現在は愛知県半田市で学習塾を運営。

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